この度小山登美夫ギャラリーでは、トム・サックス「Smutshow」を開催致します。本展は、東京オペラシティアートギャラリー(新宿・初台)にて、2019年4月20日[土]から6月23日[日]にて開催されます「トム・サックス ティーセレモニー」との連動企画展となります。また同様、関連の展示としてKOMAGOME 1-14 cas(東京、駒込)でのトム・サックス「Indoctrination Center」(2019年4月20日–5月14日)、ビームス 原宿でのトム・サックス ポップアップストア(2019年4月19日–5月6日)と合わせ、都内4ヶ所をクロスオーバーする、トム・サックス日本初の大規模な展覧会となります。
【トム・サックスについて】
ニューヨークを拠点に活動しているトム・サックス(1966年、ニューヨーク生まれ)は 、 モダニズムやデザインのアイコンから着想を得た作品で知られるアーティストです。サックスはトム・サックススタジオならではの簡素な素材を用いながら、半実用的な立体作品が組み込まれたパラレルワールドを作り上げています。そして、彼や彼のスタジオアシスタントにより、「Nutsy’s」(2001-03年)や「Space Program」(2007、2012、2016-17年)といったインタラクティブなプロジェクトにも展開されています。
サックスの作品は、ニューヨーク近代美術館、メトロポリタン美術館、ソロモン・R・グッゲンハイム美術館、ホイットニー美術館、J・ポール・ゲティ美術館、ポンピドゥー・センター、サンフランシスコ近代美術館、アストルップ・ファーンリ現代美術館など、世界の数多くの美術館に永久収蔵されています。
主な個展開催場所に、ナッシャー彫刻センター(ダラス、2017-18年)、イエルパ・ブエナ芸術センター(サンフランシスコ、2016-17年)、ノグチ美術館(ニューヨーク、2016年)、ブルックリン美術館(ニューヨーク、2016年)、ザ・コンテンポラリー・オースティン(テキサス、2015年)、パーク・アベニュー・アーモリー(ニューヨーク、2012年)、オルドリッチ現代美術館(コネチカット、2009年)、ガゴシアン・ギャラリー(ロサンゼルス、2007年)、リーバ・ハウス(ニューヨーク、2008年)、プラダ財団(ミラノ、2006年)、ドイツ・グッゲンハイム美術館(ベルリン、2003年)、Bohen Foundation(ニューヨーク、2002年)、サイト・サンタフェ(1999年)などがあります。
2016年の映像作品「A Space Program」(ツァイスガイスト・フィルムズにより公開)では、トム・サックススタジオの活動や哲学の一端と、2012年にニューヨークのパーク・アベニュー・アーモリーで開催した「A Space Program」プロジェクト(協力: Creativ Time *ニューヨークのアートNPO)にまつわる物語を紹介しています。
(より詳しい作家情報は、下記URLよりご覧くださいhttps://www.tomsachs.org/, https://www.tomsachs.org/exhibitions, http://tomiokoyamagallery.com/artists/tomsachs/)
【「トム・サックス ティーセレモニー」東京オペラシティアートギャラリーについて】
「Tom Sachs: Tea Ceremony」は、2016 年にニューヨークのノグチ美術館の開館30周年を記念し開催されました。(https://www.youtube.com/watch?v=tJZB4A0wVRM)。「古い伝統の真の発展を目指す」というイサム• ノグチの姿勢に着想を得て、サックスは茶碗や釜、柄杓、掛け物軸、花入れをはじめ、電動で動く茶筅(ちゃせん)や本来スポーツで使用されるショットクロック(カウントダウンするストップウォッチ)、電子式の火鉢などの、工業用素材や日用品といった身近な物で茶道具を自作し、独自の世界観を形成しました。この展覧会では合板を使用した手作りのお茶室や、石組みを荘厳な山の頂と見立て、生きた鯉が群れ泳ぐ池が美術館の中に出現しイサム・ノグチの彫刻と共存するという画期的な展覧会となりました。この出展作の一部は、2016年に草月会館(赤坂)のイサム・ノグチによる石庭 「天国」で開催された、トム・サックス「Heaven」にても展示されています。
その後、サンフランシスコのイエルパ・ブエナ芸術センター(2016-17年)(https://www.youtube.com/watch?v=zX9vWuf_0A4)、テキサスのナッシャー彫刻センター(2017-2018年)(https://www.youtube.com/watch?v=CplZ1OXX5cs)とアメリカ国内を巡回し大きな話題を呼びました。
サックスは日本の伝統的な茶の湯の世界の様々な儀礼や形式を、彼自身のスタジオとともに膨大な時間をかけてリサーチし、研究を重ねてきました。それらを土台とし、新たに構築された作品を制作し展覧会を行ってきましたが、その起源である日本での展覧会は当初から念頭においてきました。この度東京オペラシティアートギャラリーにて、サックスが切望していた「トム・サックス:ティーセレモニー」の日本での開催が遂に実現いたします。本展はサックスにとって日本での初の美術館での個展となり、東京展独自の新作や会場構成を予定しています。
【小山登美夫ギャラリーでのトム・サックス「Smutshow」、及び同時開催その他の展示について】
本展、小山登美夫ギャラリーでのトム・サックス「Smutshow」は、上記東京オペラシティアートギャラリーでの「トム・サックス:ティーセレモニー」の一室となる「ヒストリカルガーデン」へと繋がり、相互に補完し合う展示となっています。
日本古来の伝統文化のひとつである「香道」を独自に解釈し、自身の作品に昇華した「Kodo」(2017年)や、「不完全な美(perfectly imperfect chawan)」と称する「NASA」のロゴが入った手製の茶碗「Fredo」(2018年)、日本の総合電動工具会社マキタのバッテリーを使用した「Cha-ire」(2018年)など、「トム・サックスの茶の湯」を体現する茶道具やしつらえの品々が展示されます。この展示のための棚もすべてサックス自身によってデザインされ、新作と日本未発表作のみ、28点を展示予定です。
また、同時開催のKOMAGOME 1-14 casでのトム・サックス「Indoctrination Center」(2019年4月20日–5月14日)では、「TEN BULLETS」(2010年)、「COLOR」(2011年)、「HOW TO SWEEP」(2012年)、「SPACE CAMP」(2012年)、「LOVE LETTER TO PLYWOOD」(2012年)の、トム・サックススタジオの「手引書」となっている5つの映像作品の上映、「Journey Man」と呼ばれるサックススタジオの美学の詰まった展覧会用工具棚(実際に今回東京オペラシティアートギャラリーでの展示設営に使用されます)の展示が予定されています。
www.tokyo-studio.co.jp/cas
ビームス 原宿での「Tom Sachs Pop-Up Store」(2019年4月19日–5月6日)では、トム・サックスウェブストアで発売開始後数時間で売り切れとなった「NASA Chair」の限定販売をはじめ、サックスの様々なアートグッズを販売。また東京オペラシティアートギャラリーでの展覧会に合わせてサックスとビームスの新規コラボ商品も展開予定です。
www.beams.co.jp
https://www.beams.co.jp/news/1443/
茶の湯の精神や価値観を、21世紀の宇宙旅行時代に必須な人間の精神活動として捉え直した「トム・サックス ティーセレモニー」は、そのユニークな発想や視点を通じて、グローバル化時代における日本の伝統文化の意義や、その新たな展開の可能性を探る、貴重な機会と捉えることができます。また、小山登美夫ギャラリーでの「Smutshow」をはじめ、都内で開催されるこれらの展示を通じて、サックスのジャンルを問わない幅広い好奇心が体感できます。
サックスのその活動はアートを主軸にしながらもファッション、デザイン、スポーツ、ひいては国家とそのボーダーについてなど、およそジャンルという言葉を大きく超えて、この時代を生きる私たちがどのようにこの世界を生きていくかについての新たな視点と考え方を提案してくれるでしょう。
【同時開催】
トム・サックス ティーセレモニー
東京オペラシティ アートギャラリー
2019年4月20 日[土]- 6月23 日[日]
https://www.operacity.jp/ag/
http://www.operacity.jp/ag/exh220/
トム・サックス「Indoctrination Center」
KOMAGOME 1-14 cas
2019 年4 月20 日[土] – 5月14 日[火]
www.tokyo-studio.co.jp/cas
トム・サックス ポップアップストア
ビームス 原宿
2019 年4月19 日[金] – 5月6日[月・祝]
www.beams.co.jp
https://www.beams.co.jp/news/1443/
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プレスに関するお問い合わせ先:
Tel: 03-6459-4030 (小山登美夫ギャラリー オフィス)
Email: press@tomiokoyamagallery.com (プレス担当:岡戸麻希子)
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