小出ナオキは1968年、愛知県生まれ。1992年に東京造形大学造形学部美術学科を卒業。現在は千葉県を拠点に制作活動を行っています。
2003年、岡田聡氏キュレーションによるグループ展「マジック・ルーム」(Project Room / 小山登美夫ギャラリー)に出展後、小山登美夫ギャラリーでは5度の個展を行っています。
その他の主な展覧会に、「カフェ・イン・水戸」(2004年、水戸芸術館現代美術ギャラリー、茨城)、「マジカル・アート・ライフ」(2006年、トーキョーワンダーサイト渋谷、東京)、「Fiction@Love」(2006年、MOCA Shanghai、上海、中国)、「neoneo Part1 [BOY]」(2009年、高橋コレクション日比谷、東京)、「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2009」(2009年、新潟)「Paul Clay」(2011年、Salon 94 Bowery、ニューヨーク)「高橋コレクション展 マインドフルネス!」(2013年、鹿児島県霧島アートの森、姶良郡、鹿児島 [ 札幌芸術の森美術館、札幌、北海道 へ巡回 ])などがあります。
小出ナオキは主にFRP(合成樹脂)、セラミック、木などを用い、愛らしくもどこか不気味で不思議な立体作品で、雲のお化けやドクロなど、異界のものたちや、自身とその家族を作品化してきました。小出の作品について、美術評論家の森口まどか氏は次のように書いています。
「日常や自己の内なるところから着想する在り方は、小出にかぎらず、今日のアートシーンにあっては定跡といっても良いほどだと思うが、その場合、微温的な暮らしをそのままかたちにしても作品としての強度は持ち得ない。小出ナオキの場合、臆面もなく家族や身近な人たちとの出来事を語りながら、センチメンタリズムに堕ちず、事の本質を見据えるふてぶてしさが、アーティストとしての核をなしているように見える。」(森口まどか 「小出ナオキの現在性」『Maternity Leave』小山登美夫ギャラリー、2012年)
また、小出は滋賀県立陶芸の森で滞在制作の機会を得たこともきっかけに、2009年頃から彫刻の主な素材をFRPからセラミックに変えました。FRPにはない、いわばセラミックという素材特有の”裏切り”を、小出は「まるで、子どもが産まれてくる前の父親に産まれた後の生活が想像できないような、そして、産まれて初めてその意味がようやく理解できる感じと似ています。制作する意味、が少し分かってきたような気がしている。」(小出ナオキ「主題」『Maternity Leave』小山登美夫ギャラリー、2012年)と語ります。小出の作品には、詩情にあふれ、自伝的でありながら、鑑賞者の記憶を本質的に刺激するような魅力をもっています。
1968年愛知県生まれ
1992年東京造形大学造形学部美術学科卒業
出版物
http://tomiokoyamagallery.com/publications/in-these-days_book/
個展
2023 | 「指さきのゆき先〜紙、布、木、プラスチック、土、それから〜」小牧市中央図書館、愛知 「イオニコニアン:生まれなかった王国の遺構」小山登美夫ギャラリー、東京 |
---|---|
2022 | 「new frontier / I make over my room tonight + A DAY」artcafe TOAST AND HONEY、成田、千葉 |
2021 | 「ボクの思い、あなたの軌跡」 まなび創造館、小牧、愛知 |
2018 | 「ボクと15人の王様と女王様の作品展」東京都渋谷公園通りギャラリー、東京 |
2013 | 「Read Me a Story, Daddy」小山登美夫ギャラリー、東京 「18人の魔法使いと17人のオバケ」六本木ヒルズ A/D GALLERY、東京 |
2010 | 「Maternity Leave」小山登美夫ギャラリー 京都、京都 |
2008 | 「In These Days」小山登美夫ギャラリー、東京 |
2006 | 「marriage」小山登美夫ギャラリー、東京 |
2004 | 「二人の浴室」project room/小山登美夫ギャラリー、東京 |
2000 | GHギャラリー、東京 K.ArtMarket、愛知 |
1995 | Kaffa 2、東京 Too's Bar、東京 |
グループ展
2023 | 「24周年企画 好きなかたち展」ギャラリー数寄、愛知 「Obon Night with Mushrooms」ZaisyohouseKoide (小出在所) 、愛知 「メイゲイのコウゲイ 2023」名古屋栄三越7階 特選画廊、愛知 |
---|---|
2022 | 「国際芸術祭 BIWAKOビエンナーレ 2022」滋賀県 近江八幡旧市街地、沖島、彦根市街地、彦根城、鳥居本など 「お盆ナイト」ZaisyohouseKoide (小出在所) 、愛知 |
2021 | 「萬華鏡 KALEIDOSCOPE」YIRI ARTS、台湾 「LUMINE meets ART AWARD 2020-2021 The Award Winner’s Exhibition」 ルミネ新宿 ルミネ2、東南口ショーウィンドウ、東京 「新収蔵作品展―令和元年度収蔵品―」岐阜県現代陶芸美術館 |
2020 | 「顔」小山登美夫ギャラリー、東京 |
2019 | 「ラブ・バトル」アートラボはしもと、相模原、神奈川 「ボクとおやじのアートdeお盆ナイト」ZaisyohouseKoide、西春日井郡、愛知 「特別企画 交流と実験 ー新時代の〈やきもの〉をめざしてー」滋賀県立陶芸の森 陶芸館 「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2019」六甲オルゴールミュージアム、兵庫 |
2018 | 「バブルラップ:『もの派』があって、その後のアートムーブメントはいきなり『スーパーフラット』になっちゃうのだが、その間、つまりバブルの頃って、まだネーミングされてなくて、其処を『バブルラップ』って呼称するといろいろしっくりくると思います。特に陶芸の世界も合体するとわかりやすいので、その辺を村上隆のコレクションを展示したりして考察します。」熊本市現代美術館、熊本 「ボクとおやじのアート de お盆ナイト」ZaisyohouseKoide、西春日井郡、愛知 「高橋コレクション 顔と抽象」清春芸術村、山梨 |
2017 | 「小山登美夫ギャラリーコレクション展2」8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery、東京 |
2015 | 「AOSANDO ART FAIR 2015」TRICO FIELD TOKYO、東京 |
2014 | 「マインドフルネス! 高橋コレクション展 決定版 2014」名古屋市美術館、愛知 |
2013 | 「高橋コレクション展 マインドフルネス!」鹿児島県霧島アートの森、姶良郡、鹿児島[札幌芸術の森美術館、札幌、北海道 へ巡回] 「アートがあれば || ─ 9人のコレクターによる個人コレクションの場合」東京オペラシティ アートギャラリー、東京 「La Nouvelle Garde Japonaise Exhibition」Galerie Robespierre、グランド=シント、フランス |
2012 | 「大竹利絵子・川島秀明・小出ナオキ 作品展」8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery、東京 |
2011 | 「ORANGE SKY」 RH Gallery、ニューヨーク、アメリカ 「JAPANCONGO」Le Magasin(国立現代美術センター)、グルノーブル、フランス 「Paul Clay」Salon 94 Bowery、ニューヨーク、アメリカ |
2009 | 「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2009」十日町市/津南町、新潟 「neoneo Part1 [BOY]」 高橋コレクション 日比谷、東京 |
2008 | 「SPOT! Japanese Contemporary Art」Gallery IHN、ソウル、韓国 Richard Heller Gallery、サンタモニカ、アメリカ 「人がつくる、ひと。」文化フォーラム春日井・ギャラリー、愛知 |
2006 | 「Fiction@Love」上海近代美術館、中国 「2006年度 第2回造形現代芸術家展」東京造形大学付属横山記念マンズー美術館、神奈川 「マジカル・アート・ライフ」トーキョーワンダーサイト渋谷、東京 |
2004 | 「カフェ・イン・水戸」水戸芸術館現代美術ギャラリー、茨城 |
2003 | 「マジック・ルーム」Project Room/小山登美夫ギャラリー、東京 |
2000 | 「5個のアート」ウェストベスギャラリーコヅカ、名古屋、愛知 |
1997 | 「K.ArtMarket2」ウェストベスギャラリーコヅカ、名古屋、愛知 |
1996 | 「K.ArtMarket」ウェストベスギャラリーコヅカ、名古屋、愛知 |
パブリックコレクション
ジャピゴッツィコレクション
高橋龍太郎コレクション
南城美術館、沖縄
フッド美術館、アメリカ
出版物
『In These Days』2010 小山登美夫ギャラリー 著者: 小出ナオキ